当院では、体調の不調について問診を行い、足浴、はり・きゅう施術、すい玉施術を用いて、体調不良の原因に対する全身治療をしていきます。

鍼の治療について

当院で使用する鍼は主に2種類。より適切で効果的な”響き”をえられる中国鍼と、主に美容鍼灸で顔に鍼をうつ際に使用する和鍼の2種類を使い分けています。

どちらも一回使い捨てのディスポ鍼を使用しており、感染症などの心配はありません。

「鍼って痛くないの?」とよく聞かれますが、鍼をうつときの痛みはほとんどありません。
一瞬チクッとすることもあるかもしれませんが、人によっては、いつ鍼を刺したかわからないとおっしゃる患者さんもいらっしゃいます。

鍼をうつと”響き”とよばれる鍼特有のしびれがあります。初めての方は、この”響き”を痛いと感じる人もいらっしゃいますが、慣れてくるとこの”響き”を気持ちがよいと感じる人もいらっしゃいます。中国ではこのしびれを「麻(まー)」と表現します。

適切な刺激量は患者さま一人ひとり違います。もし痛いと感じるようならすぐに教えてください。鍼を刺す場所や刺激量を変えることによって、痛みはなくなります。

鍼の治療中の様子です。

中国鍼

一般的な治療に使います。鍼の先にコイルがついており、これにより一人ひとりに最適な”響き”の量を調整します。

中国鍼

和鍼

主に【美容鍼灸】での顔への鍼に使用します。リフトアップと引き締めによるアンチエイジングで小顔効果があります。髪の毛よりも細い鍼を使用し、痛みはほとんどありません。

和鍼

パルス治療器

鍼に適切な”響き”を送るための補助器具。心臓ペースメーカーを使用している方には使用できません。ペースメーカーを使用の方は事前にお申し出ください。

パルス治療器

お灸について

当院では、もぐさのお灸を使っています。よもぎ(もぐさ)アレルギーのある方は事前に申し出てください。それぞれの患者さまの症状に合わせて、中国鍼+お灸(灸頭鍼)・へそ灸・かかとのお灸・ローラー灸・棒灸と使い分けています。
もし熱いと感じるようであれば、すぐに教えてください。熱さの調整をします。

中国鍼+お灸(灸頭鍼)

一般的な治療に使います。鍼と組み合わせることで治療効果が高い治療法です。

中国鍼+お灸(灸頭鍼)

へそ灸

主に【子宝鍼灸】で使用します。温める作用だけでなく、腎の働きを活性化させる効果があり、不妊でお悩みの方に施術することが多いお灸です。当院では台座に塩を用いており、より高い治療効果が得られます。

へそ灸

かかとのお灸

主に冷え性やむくみの改善、不眠、精力増強などに効果があります。

かかとのお灸

棒灸

やわらかく温かいお灸のため、主に高齢の方や、妊娠中の逆子治療のために使用します。

棒灸

すい玉について

日本ではまだまだ馴染みがうすいですが、中医学の本場、中国では鍼灸と組み合わせて施術する方法が一般的です。カッピングとも呼ばれています。

すい玉は、血行促進を助け、鍼による治療効果を高めてくれます。とくに不妊の原因とも言われる冷え性の改善にも力を発揮します。

吸い付く強弱は「火」の加減や、身体に置くときのひねり、真空にしてから置くまでの距離(時間)などで調整します。強く引っ張られる感覚はありますが、熱いとか痛いとおっしゃる患者さまはほとんどいません。

すい玉治療中

また、治療後にはすい玉の跡が残ります。海やプールへ行く予定や、ドレスや露出の多い服を着る予定のある方は必ず治療前にお申し出ください。通常、だいたい1週間から10日ほどであとは消えますが、それぞれの自己浄化作用によって長くなったり、短くなったりします。

このすい玉のあとがどれくらいの期間で消えるかというのは、自分の健康状態を知るひとつのものさしにもなります。治療を続けるうちに、すい玉のあとがつきにくくなったり、また、ついても消えるのが早くなったりするのが、ご自身で見て実感できるはずです。

どれくらいですい玉のあとが消えたかは、今後の治療方針の参考になります。次回来院の際に、覚えておくといいです。

先生の画像

すい玉の付け方

すい玉を身体にくっつけるためには、丸いガラスの中に火を入れて中を真空状態にします。身体に当たるところは熱しませんから、熱くありません。

炎

走管法

すい玉を身体にくっつけたまま、走らせます。より強い刺激で高い効果がありますが、少し痛い治療法です。何度か治療を繰り返し、すい玉に慣れてきた方で希望する方にはこうした施術も行えます。

走管法

漢方足浴について

当院では はり・きゅう・すい玉による治療の前に漢方足浴をおすすめしています。だいたい一人7分から10分。寒い季節は少し長めに足浴につかります。足浴をすると身体が内側から暖まってくることが実感できると思います。

血行促進、冷え性の改善などに効果があり、身体があったまることで、鍼・灸・すい玉の効果も高まり、リラックスの効果もあります。患者さま一人ひとり、一回ずつ使い捨てで衛生面の心配はいりません。症状によって多少調合を変えて、それぞれに効果のあるものを季節に応じて選んでいます。

体質によってはたくさんの汗をかくことがあります。当院では患者着も用意していますが、汗をかきやすい体質の方は着替えを用意するといいです。心臓に病気のある方や、よもぎ(もぐさ)アレルギーのある方は事前に申し出てください。

漢方足浴

その他の設備

当院では診察用の電動ベッドを使用しており、使い捨てのフェイスペーパー・ペーパーシーツを使用しています。使用するタオルもすべて洗濯済みの清潔なものを使っています。

その他に、身体を温める補助器具として下記設備を用意しています。

泥のパック

身体を温めるのに使います。身体を温めることによって、鍼を刺すときの痛みが緩和されます。

泥のパック

遠赤外線の電熱器

主に身体を温めるための補助器具です。整形外科では温熱治療に使われています。

遠赤外線の電熱器

治療後の注意点

治療後は、温かい水分を多くとり、ゆっくり身体を休めてください。

治療後には以下のような症状を感じる方が多くいらっしゃいますが、いずれも悪い症状ではありません。鍼治療による効果があった証拠となります。次回の診療の際の参考になりますので、どういった症状があったかメモをしておくとよいでしょう。

治療当日に控えた方がいいこと

◎入浴について
治療後すぐに入浴してしまうと、鍼の効果がなくなってしまうことがあります。治療後は3時間以上あけてから入浴してください。また、血行が良くなっているため、長湯、熱い湯での入浴、湯船で揉むなどは避けた方がよいでしょう。
◎お酒について
治療後は代謝が良くなっているため、普段よりお酒に酔いやすい体質になっています。また鍼には、排毒作用(デトックス)があるため、おしっこが近くなります。飲んではいけない、ということはありませんが、鍼の効果を十分に体内に伝えるためには、お酒は控え目にした方がよいでしょう。

治療後すぐに起こりやすい体質変化

◎だるくなる
鍼治療をして身体がだるくなる事があります。これは専門用語で「メンゲン反応」とよばれるもので、鍼の効果で身体の中が改善されているために起こります。
◎眠くなる
リラックスの効果です。治療中から眠くなる方もいらっしゃいますが、そのまま眠ってしまってもかまいません。リラックスして治療を受けてください。
◎お腹がすく
鍼の効果で胃や腸が活発に動いているために起こります。
◎トイレが近くなる
排毒作用(デトックス)の効果です。宿便がでる方もいらっしゃいます。
◎靴のサイズが大きく感じる
むくみや血行の改善がされたために感じる症状です。

治療後に起こりやすい症状

◎内出血
細い血管に鍼があたってしまい内出血をしてしまう事があります。色が変わるためびっくりしてしまいますが10日~2週間ほどでなくなります。揉んだりおさえると治りが遅いのでさわらないようにして、次回の治療の際に必ずお伝えください。細い鍼に変えるか、刺激を弱めるかなど相談させて頂きます。患者さまとの協力で一番よい治療が見つかります。
◎痛みが増す
鍼治療後に痛みが増す事もありますがこれは一時的な症状で、数時間後に改善してきます。無理をせず安静にしてください。この時にお風呂で温まりすぎると痛みが出てしまうので注意してください。
◎ほかのところが痛く感じる
鍼治療後こうおっしゃる患者さまが多くおられます。一番つらいところが治ってくると二番目、三番目につらいところが気になってきます。こうやって全身のつらさが治まったころ健康に近づいて体質改善ができていきます。

上記にないけれど、聞きたいこと、伝えたいこと。何でもご相談ください。